通常、奈良漬は1年から1年半の期間を経て、
独特のお色と香りに仕上げていくのですが、新漬瓜は、異なります。
photo:MIKI
今年収穫された瓜を、今年の酒粕で漬け込んだ、瓜の奈良漬です。
土用を過ぎると、だんだん酒粕自体も発酵が進んでいくので、
夏のほんのわずかの期間しか、お店にも登場しません。
この新漬瓜は、2代目が8月のお盆にご先祖様をお迎えするときから
はじまった奈良漬と伝えられています。
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今年取れた瓜を今年の酒粕で漬けて、今年はこんな味になりました。
今年も1年、美味しい奈良漬を作り続けられますように。
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そんな願いが込められています。
そのお味は、未成熟な発酵ゆえ、サッパリとしていて、
お酒の香りが強く、色も浅いのが特徴の奈良漬けです。
ですので、決して芳醇な香りではありません。
芳醇な香りをお楽しみにいただいていたお客様からは、
全く漬かっていない!と、ご叱正をいただいたこともありました。
photo:Toshiyuki Tatsumi
毎年、瓜の収穫がどうなるかとハラハラしながらはじまり、
気温・湿度によって発酵の度合いが変わるので、7月末の樽開けまで本当に気が抜けないです。
今まさに、一番樽の最終段階に差し掛かってはいるものの、
今年は誰も予想しなかった雨による湿度の影響が心配で、
どこか気持ちが落ち着かない日々をスタッフ一同過ごしています。
今年も新漬瓜を楽しみにしています!と、
ご予約やご連絡をいただき、本当にありがとうございます。
もう間もなく順次ご案内をさせていただきますので、
今しばらくお時間をいただきます。
ショップサイトは、8月上旬ご購入ページを公開予定です。
ご予約ご希望の場合は、お手数をおかけしますが
お問合せフォームよりお願いいたします。
森奈良漬店 5代目・森 麻理子