現代は、多くの研究や工夫がほどこされ、1年を通じて、いろんな食材を楽しめるようになり、ほんとうにありがたい時代です。
日本は、暑寒という体感で四季を感じることができますが、食べ物からも自然の恵みや四季の変化を感じることもできます。
このことは、日本特有の四季に沿った「旬(しゅん)」という考え方で、いわゆる「旬」というもの。
旬の食材には、収穫時期を軸にした「はしり」「旬」「名残」3つの段階があります。
旬というのは、本来のびのびと生育できる気候の中で育っているので甘みや旨味、香りなどがいちばんおいしくて栄養たっぷりな時期。お魚も同じで、旬のお魚は脂がのっていたり、身がしまっていて、栄養価も高いのです。
それでいて、お野菜も果物もお魚も、収穫量も多いのでお財布にもやさしい♡
お野菜・果物・お魚も含めた秋の食材は、ラインナップが豊富であることが特徴で、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で夏場の疲れをとる働きがあり、これから迎える厳しい冬に備えた体作りに役立つと言われています。
春は苦味、夏は酸味、秋は甘味、冬は厚味
という、興味深い表現があります。
春は毒消しの苦味、
夏は疲労回復の酸味、
秋はエネルギーを蓄えるための甘味、
冬は身体を温めるための厚味
という意味あいで、私たち人間が本能的に求める味と一致していますね。
弊舗奈良漬の素材(野菜)は、旬に収穫し、その都度加工をしています。
旬の食材は素材自体にエネルギーが溢れていますし、大きさや重量も比較的安定しやすいので、旬の時期を外すことはありません。
瓜やきゅうりは、夏。生姜は、秋。酒粕は、冬。といった流れがあり、その時期の工場の香りや音で四季を感じることもあります。
秋の食材はとにかく美味しいので、食べすぎには注意は必要ですが(笑)冬に向けての身体づくりの季節ですね。
旬の食材を上手に取り入れて、今日も明日も元気に過ごせますように。
森奈良漬店 5代目・森 麻理子