奈良漬 Q & A
奈良漬 Q&A
奈良漬についての「あんなコト」や「こんなコト」
よくいただく質問をまとめました。
Q. 奈良漬は何年くらい漬けますか?
- 弊舗では漬ける種類によって変わりますが、大体作物の収穫から1〜2年くらいで製品になるように漬け込んでいます。
Q. 何年も漬けたほうがおいしい奈良漬になるのですか?
- 奈良漬も日本酒と同じで、製品になってからはできるだけ早くお召し上がりになるのが奈良漬本来の風味を楽しめます。冷やして保存いただくのが最適です。 酒粕の寿命が1年半くらいですので、何年も漬け込むことはいたしません。
Q. 野菜なら何でも奈良漬になるのですか?
- 奈良漬は漬け込む野菜、果実等と、酒粕の風味の相性が必要です。 でんぷん質の野菜は奈良漬として適しません。
Q. 日本全国どこへ行っても「奈良漬」があるのですが、「奈良漬」は奈良が本場ですか?
- そうです。清酒の発祥の地が奈良県でしたので、野菜、果物等を酒粕に漬け込んだお漬物の総称として「奈良漬」と呼ばれるようになりました。 奈良県以外の地域では「奈良漬」を「なら漬」、「ならづけ」等の名称をつけておられるところもあります。
Q. 家庭で奈良漬を作りたいのですがどのような点に注意したらいいですか?
- 本格的な奈良漬は塩漬けから、酒粕での何回もの漬け替えが必要で食べられるようになるまで期間がかかります。奈良漬に使用する酒粕は7月の土用過ぎに出来上がる、土用粕(踏み込み粕)です。造り酒屋で入手できるところもあります。一般にスーパーやデパートで販売されているのは、日本酒を搾ったときに出る板粕でこのままでは、利用できません。 ご家庭で簡単に奈良漬の風味をお楽しみいただくには、野菜100グラムに対して塩を10グラム程度で塩漬けし、水が上がったら水気をフキン等で拭い、酒粕に7日から10日位漬け込みお召し上がり下さい。 あまり永く漬け込みますと酸味が出てきますので注意して下さい。
Q. 奈良漬の色は着色しているのですか?
- 奈良漬に使用する酒粕(踏み込み粕)が熟成してくると、酒粕中の糖質、アミノ酸がメラノイジンという物質に変化してきます。このメラノイジンが奈良漬を独特のべっ甲色にします。
Q. うな丼に奈良漬といわれるのはなぜですか?
- 丼物の中でもうな丼は比較的高価なものであり、その添え物の香の物としてお漬物の中でも高価な奈良漬が使われているという説や、奈良漬の酒製分がうなぎの脂質をさっぱりさせる、酒粕に含まれるメラノイジンがうなぎに含まれるビタミン類やカルシウムなどのミネラル分の吸収を助けると同時に活性酸素を打ち消す作用があるともいわれています。
Q. 森奈良漬店の奈良漬は辛口だと言われますが、塩分が多いのですか?
- 市販の多くの奈良漬は原料として酒粕の他にみりん粕、砂糖、甘味料を使用し甘口に仕上げている奈良漬がほとんどです。 弊舗では原料に漬込み用野菜、酒粕、塩しか使用しておりません。その為、アルコール分(酒精分)の効いた奈良漬で甘くない奈良漬であるため、辛口とよく言われます。 塩分は市販奈良漬に比べ低いくらいで、2~4%位です。反対にアルコール分が高く6~7%くらいあります。塩分が低いのに保存性が良いのは、アルコール分が高いからです。 冷やしてお召し上がりになるのが最適で、アルコール分が強いと思われましたら、薄く切ってラップをかけ冷蔵庫で1日置いておかれますと、アルコールが発散されて、召し上がりやすくなります。